23/08/2026
夏の課題図書
🟠『二都物語』チャールズ・ディケンズ
死に場所を探して生きている男が、最高にして幸福な死を得られる。ただ、それだけのお話。
主役は彼だった。
自分にまだこれほど集中力があったのか。と驚くほど時間を忘れた。
しかも、150年以上前に書かれた物語。それに取り込まれるという文字のチカラ。
読後、「スゴイナー。スゴイナー」しか言ってなかった。
2回読んだ。
『カラマーゾフの兄弟』の挫折トラウマから、昔の名著の訳本は無理。
と、タラタラ読んでいた途中「フランス革命の話じゃん!」と面白くなったが、最初の人物関係を把握しきれていなかったので、とりあえずぶっ飛ばして読了。
これはガッツリ2回目読まねば。
と、再度一字一句読み込む。
登場人物のキャラ設定と魅力。
「伏線回収」という手法はこの時代から使われていたのだ。という回収に次ぐ回収。
フランス革命の怒りの波が渦となっていく臨場感。
「私は自分が生きた体制を永遠に保ちながら死ぬつもりだ」
という侯爵のセリフは、体制側にいる人間の基本姿勢なのかもしれない。いつの世も。
その渦から辛うじて脱出した一家と、微笑みながら渦中に飲み込まれていった男。
エンタメ小説の基本が全て詰め込まれているストーリー。
「死」と「希望」がイコールで結ばれる最後の独白は輝いていて羨ましい。
文字が生み出す世界の面白さ。まだ「読める」自信。再確認。よかった。
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🟠『韓国文学の中心にあるもの』斎藤真理子
「韓国の近現代史を知りたいんだけど、右にも左にも寄ってない本ないー?」と尋ねたら、「コレだね」とコンシェルジュ的に差し出されたのがコレ。
正直、自分が知らなさすぎることと、韓国民主化への流れと現在の経済発展への流れが激動すぎて1冊を読んだだけでは血肉にはなれてない。
済州島にまで及ぶ、あの半島にしみ込んだ血の量。
急激な発展によって露呈する歪みとひずみ。取り残される一定の層の人間。
戦争が継続するる中での経済発展、という緊張感と特異性。
歴史が点で散らばって、いつか線になればいい。
個人的には「文芸創作学科」という科があるレベルで文化に重きをおいている所が羨ましい。
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去年の夏の課題図書をなんとか8月中に読了。夏が終わる。
全然関係ないのだが、23号線の車線の真ん中にカメがいた。
「亀がいたんだよー」とケラケラ笑っていたのだが。
後から冷静に考えるに、「いや、国道の真ん中にカメがいるか?」「見間違えだろ?」「嘘つきじゃん?」。
と心配になって海沿いに住む人間と4人で食事に行った時に「亀がいたんだけどさー」と言いかけたら、かぶせる勢いで「いるよ!」と言われた。いるんだ。
さらに、3人中2人が「ウチの庭で産卵した」と言い出して、1人は庭の卵の写真を見せてくれた。
亀って、ヒトんちの庭でナチュラルに産卵するんだ。
またさらに、「卵の近くにはヘビがいる」「キツネが来出して亀が来なくなった」「キツネがヒトんちのサンダルを大量に家の前に置いていく」。という無軌道な動物話が進んでいく。
亀の全肯定は嬉しいのだが、想定の上をいく生活圏内動物多様性っぷりに驚きを禁じ得ん。というか、ゲラゲラ笑ってた。